Fast paced companyで働くということ

私が勤務している会社はいまやヨーロッパはおろか世界でも名が通ったテック企業なのだが、いわゆるfased paced companyで、物事の進みが異常に速い。じっくりゆっくり時間をかけて稟議している暇はなく、どんどんとことが進んでいくし、複数の重要案件が並行してものすごい速さで進んでいく。データの需要は旺盛で、みんながみんなデータを今すぐ欲しがるので、四六時中あれくれこれくれという依頼が、Slackのダイレクトメッセージやグループチャット、Eメールにビデオ会議といろんなルートからやってくる。全部に対応するチームのキャパシティーはそもそも無いし、一番の問題は真面目に真摯にぜんぶの依頼に対応しようとすると、自分がやろうと目標を立てた仕事ができなくなってしまうということである。

そしていつしか受け身で仕事を捌く体質になり、受け身で捌いた仕事は依頼者は評価されるが真摯に対応したこちらは全く評価されずに、お前何か仕事してるの?と冷たくあしらわれてしまう始末である。完全な悪循環。

なので根本的に仕事に対するスタンスを変えないとまずく、自分がこれをやるんだという確固たる意志と、自分の時間の割り振りの優先順位付けが非常に大事になってくる。

そもそも全ての仕事をこなそうと思ってはいけなくて、自分のやりたい(「やるべき」ではない)仕事のプライオリティ123はこれで、それをまずやってから、あるいは一段落したら、他人からの依頼を捌く、という割り切りがひじょうに重要である。さらに難易度が高いのは、自分のチームメンバーに対してもどうようの意識付けを徹底すること。大多数の人間はセルフスターターではないのであり、他人に頼まれるとついつい応えたくなるものである。

結果的にこの自分あるいはチームに対する意識改革で一番効果的なのは、単純に一枚の優先順位付けリストを作っていつでも見えるところに貼っておく、あるいは都度都度そのリストを見直して、何を優先するんだっけ?という問いを立てることだったりする。